洋書の出版地

  • キャリー
  • 2017/12/13 (Wed) 19:54:55
標題紙にはロシア語、副標題紙(標題紙裏ですが、標題紙と同じようなレイアウトで挿図と書名があるので副標題紙のようなものと思うのです)にはウクライナ語でタイトルの記載があります。

ロシア正教についての資料で、中身はロシア語です。
標題紙に、出版地と思われるロシアとウクライナの地名があります。出版者はひとつです。
奥付も2言語で存在し、標題紙の出版地も奥付も記載順はウクライナが上です。
ISBNも"ru" "ua"2種類記載があります。

標題紙はロシアなのでTRはロシア。タイトル言語と本文言語もロシア。

書店からの納品書には9785~のISBNがあり、ロシアで発行されたものと推測しているのです。
VOLの説明語句はロシアとして。(ただ、これも不安ですが。本体にはこれがどちらと特定できる記載がないのです)

PUBとCNTRYは、先に書いてあるウクライナになるのでしょうか。

同じ出版者発行資料の書誌がNIIにあり、ウクライナとロシアのVOLがありますが、出版地はロシアとウクライナに分かれていて。

なんとなくロシアの方が身近で、標題紙もロシア語だったのでロシアのものとして作成していましたが、出版地は先に書いてあるものを選択すべき…ですよね?

TRとVTについても。
本タイトルはロシア語。
VTの副標題紙タイトルはウクライナ語。
奥付は同一ページに2言語があります(標題紙とは相違がある書名です…)ので、並列の形でVTの奥付タイトルとしてみたのですが、これでいいのでしょうか。

Re: 洋書の出版地

  • キャリー
  • 2020/08/12 (Wed) 12:02:50
なんだか盛り上がってました?
私も下記に賛成です…。「これ、絶対担当者の見落とし」な書誌に遭遇しました。郷土資料で、編者と出版者が逆になっているという。
それですよね。すごーく、調整したかったですが、知るもんか、と思って別書誌作りました。

そういうことですよね?

所蔵2館ありましたが。でも絶対見落とし(見間違い)だと思うんですよね…。

>CAT2020になると、別書誌レコード作成する事が許容されるので、類似の書誌が乱立するのではないかと思っています。
その意味では、むしろ声の小さい館も、心おきなく作成する事ができるようになるのではないでしょうか。
(もちろんその後にNIIが調整に煩わされる訳ですが、これは自業自得なので構いません。)

利用者が資料を探しやすいデータを作成するべきだ、という19世紀以来の考えに背を向けて、レコード調整の手間を省くという一部の図書館の意向に沿った方針に、良い未来があるとは思えません。

Re: 洋書の出版地

  • kanise
  • 2019/12/01 (Sun) 20:53:07
ふみ蔵、

ご教示ありがとうございます。

確かにCMのこの規定を見ると、キャリーさんが書かれていた【図書現物に2つの出版者が記載されている以上、(最初に1冊を登録する作成館においても)その両方を記述する】という解釈も可能ですね。

しかしながらCMのご指摘の箇所の上部に、

複数の出版物理単位それぞれに番号がある場合
VOL:1 ISBN:0486200035 PRICE:
VOL:2 ISBN:0486200043 PRICE:
TR:The rise of the new physics / A. d' Abro
PHYS:2v. ; 22 cm

異なる装丁に対応する番号がある場合
VOL: ISBN:9971966522 PRICE:
VOL:: pbk ISBN:9971966530 PRICE:
TR:Coherent states / John R. Klauder
PHYS:xvii, 911p. ; 24 cm

という例がありますが、これらは常にこの両方を記録するという意味ではなく、あくまでも所蔵している資料について記録する事を前提として、所蔵がある両方を記録する際の記述の仕方を規定しているだけではないでしょうか。だとすると「複数のISBNがある場合」も、必ずしも所蔵していない資料についても記録するという規定であるとは言いきれないように思います。

なお、Q&A A002192700 はどちらの版か判断ができない場合であり、今回の出版社ごとにISBNがある場合とは性質が異なると思います。

が、そもそも複数のVOLを作成したところで、所蔵のVOLにはどちらかを記録しなければならないのですから、どちらか一つに決める必要があり、実作業上は解決になっていないと思います。

また、A002835600 でも「資料中に複数のISBNがある場合、貴館ご所蔵の資料がどちらに相当する資料か、目録対象資料全体から総合的にご判断いただき、所蔵登録されるVOLの選択を行ってください。」とありますので、やはり所蔵している方を選択する事になるようです。

Re: 洋書の出版地

  • ふみ蔵
  • 2019/11/29 (Fri) 17:22:54
横から大変失礼いたします。大学で図書館職員をしております。
単一物理単位における出版国の違いや出版社の相違による2つのISBNの記述は、コーディングマニュアル4.1.12F1に基づき2つとも記述可能です。

C.M.4.1.12F1
複数のISBNがある場合に、それらに対応する説明語句があれば、それぞれ区別して記録する。

「NACSIS-CAT/ILL Q&A DB」に詳細が解説されています。
https://cattools.nii.ac.jp/qanda/

・管理番号「A002835600」
 同一出版者で、国番号の異なる複数のISBNを持つ図書について
・管理番号「A002192700」
 1冊の図書に2つのISBNが存在する場合

Re: 洋書の出版地

  • kanise
  • 2019/11/10 (Sun) 18:05:47
私も業者の人間ですが、「当社では誰もがこうしている」は記述の仕方としてまったく根拠となりませんね。
目録規則やコーディングマニュアルなどに根拠を求めた上で、それができない場合には、既存のレコードに倣う事はあり得ますが。

この場合の図書館の対応としては、規則類のここと合致しないのではないか、と指摘するのが良いと思います。

かつてNPOに在籍していた時に、このような業者対応として、セカンドオピニオンのような事ができないかと考えていたのですが、実現できないまま現在は一般の民間業者に在籍しており、ますます難しくなっています。

とは言え、疑問に思う事があれば、この板に書き込んで頂ければ、何らかの回答があるかも知れません。

CAT2020になると、別書誌レコード作成する事が許容されるので、類似の書誌が乱立するのではないかと思っています。
その意味では、むしろ声の小さい館も、心おきなく作成する事ができるようになるのではないでしょうか。
(もちろんその後にNIIが調整に煩わされる訳ですが、これは自業自得なので構いません。)

利用者が資料を探しやすいデータを作成するべきだ、という19世紀以来の考えに背を向けて、レコード調整の手間を省くという一部の図書館の意向に沿った方針に、良い未来があるとは思えません。

Re: 洋書の出版地

  • カタロガーX
  • 2019/11/09 (Sat) 14:57:03
kaniseさん

投げかけておいて確認が遅れましたが、ありがとうございました。

実は、知り合いの図書館員が業者対応で困っていたケースのひとつで、相談を受けたのですが確信をもって応えられず。現行のNACSIS-CATで規定された規則類と異なる独自の記述が散見されるものの、大半はレコード調整を受けるほどではないし、「当社では誰もがこうしている」と言われるとどう対応しようかと。目録経験の薄い少人数の図書館では、発注側とはいえ、委託業者への対応が悩みとのこと。

CAT2020になると、こうした状況はより曖昧で、声の大きいもの勝ちになっていくように懸念しています。レコード調整は確かに面倒なものでしたが、今後はなんら抑制力となるものも無くなると言えるような。ビッグデータとしての在り方という意味では大いに賛同する方針ですが、その陰で、図書館対図書館、図書館対業者、立場によらカタロガー同士、の、モヤモヤしたストレスがたまりそうに思っていますし、カタロガーの育成や質の担保は難しくなりそう。

Re: 洋書の出版地

  • kanise
  • 2019/11/05 (Tue) 21:19:55
カタロガーXさん、

特に規則としては明記されていないのですが、私としては、【所蔵しない(または、所蔵しないと已むを得ず判断する)VOLグループは記述しない】のがNACSIS-CATの他の規則から類推して妥当であると考えています。

図書現物に2つの出版者が記載されていても、その両方から購入する事はなく、いずれかの出版者から購入するわけですから、そのISBNを記録するのがあるべき姿だと思います。

もちろん、現実にはどちらか分からないので、最初に表示されている方を採用せざるを得ないケースも多いですが。

Re: 洋書の出版地

  • カタロガーX
  • 2019/10/30 (Wed) 20:39:55
ここで話題が出ている「当該資料がどちらに当たるか確信が無い2つのISBN」について疑問があります。

kaniseさん御指摘のとおり、【所蔵しない(または、所蔵しないと已むを得ず判断する)VOLグループは記述しない】のが NCのルールと長年認識していました。

ところで、1資料(図書)に2つの出版者が記載され、それぞれの出版者に対応するISBNが記載されている、というケースの場合。

これも同様に、1冊をもとに書誌を新規作成するときにはVOLグループは1つしか書けないと考えてきたのですが、そうではなく、【図書現物に2つの出版者が記載されている以上、(最初に1冊を登録する作成館においても)その両方を記述する】のが正しいのでしょうか?

2年ちかく前のトピを引っ張ってきての追加の疑問で恐縮ですが、本日、ある委託会社の社内研修ではそう教えているらしいと耳にしまして、このトピを思い出しました。

研修の話はまた聞きなのでどこかで話が違っている可能性もありますが、実際に近年は そうした書誌をしばしば見かけます。しかし、このケースで2つのVOLグループを繰り返すための理由(またはこのケースが pbk./hbk.や us/uk と異なるとする理由)が見つけられず、助けを求める次第です。

例としては
★ 親書誌 BA69239298 の子
(全ては見ていませんが所蔵のVOLが一種類の書誌が多そう)
★ 単行本 BB24134942
のような形です。ただし以上はあくまでも たった今 CiNii Books で場当たり的に見つけた例です。

ふだん同定作業をするときには、手を入れることはもちろん、調整もせずただヒットさせていますが、新規書誌作成をする機会もありますので、気がかりです。どなたか判断材料や根拠をご存知でしたら教えていただけるとありがたいです。

Re: 洋書の出版地

  • kanise
  • 2018/02/01 (Thu) 22:56:36
仰るとおり、一つの資料が二つのISBNを持っている、という事なのでしょう。
流通する国によってISBNが異なるのは、よくある事です。
この場合は、資料そのものは同じものですので、購入した際に使用したISBNとか、あるいは先に表示されている方を記録すれば良いと思います。

Re: 洋書の出版地

  • キャリー
  • 2018/01/31 (Wed) 21:01:31
ありがとうございます。VOLG1行にして、ロシアのみ記録。
そこに所蔵登録しました。

今回迷った点なのですが。
pbkとhbkや、拡大版や輸入版などは、区別の必要がありますでしょう?
ロシアとウクライナのISBNの記載があるけれど、区別の必要がない場合、一つの資料がふたつのISBNを持っている(13桁と10桁のように)???
というところで大層悩みました。

どちらも有効であれば、XISBNではなく、どちらもISBNに記録されるべき(そして、所蔵している方に登録すればいい)ということですね。
そのようにします。

Re: 洋書の出版地

  • kanise
  • 2018/01/29 (Mon) 20:24:42
両方生きているので、XISBNはまずいでしょう。

どちらのISBNでも検索されてほしい、というのはそうなのですが、NACSIS-CATは総合目録(複数の図書館の所蔵が分かる目録)なので、所蔵の無い書誌データは(今の時点では)存在してはいけないのです。

なので、どちらか一方のISBNのみを記録する事になります。

納品書に9785~とあるなら、ロシアのISBNではありますが、そちらを記録すれば良いでしょう。
ISBNの情報源はどこからでもよい、ですので。

ちなみに、出版地はもちろん、先に表示されている方です。

Re: 洋書の出版地

  • キャリー
  • 2018/01/25 (Thu) 20:56:51
結局、出版地ウクライナで作成してみました。
してみたのですが、やはりISBNがどちらのものか特定できず。

ウクライナでもロシアでも同じ資料が流通しており、ISBNのみ2個付与されている気がしてきたのです。

この場合は、片方をISBNに記録、もう一方をXISBNに記録して、注記で説明語句を補うべきでしょうか。

区別の必要がない場合、VOLは複数不要ですよね???
でも、どちらのISBNでも検索されてほしい…。
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